飛行機や新幹線での旅は便利ですが、たまには移動そのものを楽しむ旅はいかがですか?今回は、北海道と東京を結ぶフェリーの旅を体験してきました。苫小牧港から出発し、広大な太平洋を渡って茨城県大洗港へ。まるで動くホテルに宿泊しているような、非日常の船旅をご紹介します。時間を気にせず、ゆったりと流れる特別な時間を味わってみませんか?
※2023年2月の体験談
1、飛行機と新幹線以外はフェリーもある?
北海道から東京へ移動すると聞くと、多くの人が「飛行機」や「新幹線」を思い浮かべます。実は、北海道と東京(正確には茨城県大洗町)は、フェリーでもつながっていることをご存じですか?
苫小牧と東京(茨城県・大洗港)を結ぶのは「商船三井フェリー」です。便は基本的に1日2便(夕方便・深夜便)が運航されており、夕方便は苫小牧港を18時45分ごろに出発し、翌日14:00に大洗港に到着します。所要時間は約19時間15分、飛行機が約1時間半で移動できるのに対し、フェリーは夜通し船に揺られ、翌日の昼に到着します。
一見すると時間がかかりすぎると感じるかもしれませんが、その分、移動そのものを“旅”として楽しめるのがフェリー旅の最大の魅力です。時間に追われることなく、船上からの景色や船内設備を心ゆくまで満喫できます。また、車やバイクと一緒に乗船できるため、現地での移動もスムーズになります。
2、フェリー旅の魅力
飛行機や新幹線にはない、フェリーならではの非日常的な体験が、この航路にはたくさん詰まっています。移動時間そのものを楽しむ、そんな贅沢な旅のメリットをご紹介します。
絶景!海から眺める日の出と日の入り
フェリー旅でぜひ体験してほしいのが、船上から眺める日の出と日の入りです。特に早朝、水平線から昇る朝日を船のデッキから眺めるのは格別な時間です。周りには何もなく、ただただ広がる海と空。旅の思い出として深く心に残ります。それは飛行機や新幹線では決して味わえない大自然の美しさです。

誰にも邪魔されない、自分だけの時間
長い船旅中、時間に縛られることなく、自由に過ごせます。読書をしたり、コーヒーを飲んでゆっくり過ごしたり、展望室から大海原を眺めたりと、思い思いの時間を過ごすことができます。また、携帯の電波が届かない時間帯がほとんどのため、デジタルデトックスにも最適!船時間を有効に活用しつつ、のんびりリラックスできるのは、フェリーならではの特権といえるでしょう。
3、動くホテル?|船内紹介
苫小牧フェリーの船内は、想像以上に充実しています。特に今回利用したバルコニー付きの「プレミアム洋室」は、ベッドやソファが備えられた広々とした個室で、まるでホテルの一室にいるような快適さでした。専用のシャワールームとトイレも付いているので、気兼ねなくいつでも利用できるのが嬉しいポイントです。


客室のタイプは多様で、リーズナブルなカジュアルルーム(相部屋スタイル)から、家族やカップル向けの個室、そして今回のようなプレミアムルームまで幅広く選べます。予算や旅行スタイルに合わせて選べる点はとても便利です。
また、船内はまるで動くホテル。中にはレストランや売店、大浴場なども整っており、ただの移動ではなく「小旅行」として楽しめるのが魅力です。
- レストラン:バイキング形式、和食、洋食、デザートなど種類豊富なメニューが並びます
- 展望大浴場&サウナ:海を眺めながらゆったりと入浴でき、長旅の疲れを癒してくれます
- 売店:お土産や軽食、飲み物が揃っていて安心(自販機コーナーもあり)
- ゲームコーナーやラウンジ:自由にくつろぎながら移動時間を過ごせます


4、港までのアクセスと予約方法
フェリー旅を計画する上で、港へのアクセス方法と予約手続きは非常に重要です。スムーズな旅のスタートのために、事前にしっかり確認しておきましょう。
苫小牧フェリーターミナルへのアクセス
苫小牧フェリーターミナルは、車や公共交通機関を利用してアクセスできます。
- 車の場合:札幌からは、国道36号線を利用して約1時間半です。無料駐車場も完備されています。
- 公共交通機関の場合:JR苫小牧駅から路線バスが運行しています。また、札幌市内からは直行バスもあります。

大洗フェリーターミナルへのアクセス
大洗フェリーターミナルは、東京方面からのアクセスも良好です。
- 車の場合:東水戸道路の水戸大洗ICから約10分です。
- バス:水戸駅もしくは大洗駅から路線バスで大洗港フェリーターミナルで下車
フェリーの予約方法
電話またはインターネットで行うことができます。
- インターネット予約:2ヶ月前から予約が可能です。空席状況も確認できるので、インターネットでの予約が便利です。早期割引やインターネット割引など、お得なプランもあります。
- 電話予約:窓口で直接予約することもできます。
旅行計画が決まったら、まずは公式サイトで最新の運航スケジュールと空席情報をチェックしてみましょう。
まとめ
飛行機や新幹線とは一味違う、時間をかけて移動するからこそ得られる「旅の余白」がフェリーにはあります。次の北海道旅行は、あえて時間をかけてフェリーで旅をしてみてはいかがでしょうか。きっと忘れられないユニークな体験になるはずです。